子どもは活発に動き回るために,様々な事故に遭遇します.周りにいる人がいくら気を付けても,100%事故を防ぐことはできません.子どもの発達を理解し,事故の年齢的特徴を知ることは,事故防止に役立ちます.

生まれた直後から生後3-4カ月までは,1人では身動きができず,寝返りもできません.まだ,手をうまく使うことができず,物を払いのけるなどの回避動作がままなりません.吐いた物やナイロン袋などによる窒息,小さな物の誤飲や誤嚥,熱すぎるミルクによる口腔内熱傷などに注意が必要です.抱っこをしていて赤ちゃんを落とすことがあるので,十分気を付けましょう.

生後4-7カ月になると,寝返りをして身体を移動することができるようになります.手がある程度使えるようになり,口に物を持っていく,払いのけるなどの動作が可能になります.よく動くため,ベッドやソファーからの転落が増えます.動きも激しく抱っこをしても安定しないため,赤ちゃんを落としてしまいます.誤飲,誤嚥が急増してきます.特に小さな物の誤飲,誤嚥に注意が必要です.紐などを首に巻きつけて窒息する,落下物による打撲や挫傷などの事故にも気を付けましょう.

生後7-8カ月から1歳頃になると,ハイハイ,つかまり立ち,伝い歩きなどが可能になり,行動範囲が広がります.自分の周りにある全ての物に興味を持ち,何にでも触りたがります.まだ上手に動けないため,つまずいて転倒し,階段,段差,椅子などから転落してしまいます.転倒や転落による頭部打撲が著明に増加します.手指の切り傷や熱傷,小さな物やタバコなどの誤飲,浴槽での溺水などにも十分注意しましょう.

1-2歳になると,歩き回ることができるようになり行動範囲が広がります.自我の芽生えとともに,自己主張をして,親の言うことを聞かなくなります.興味本位で何でも自分でしたがります.一方,危険予知ができないため,事故を起こしやすくなります.階段から落ちる,段差を利用して高いところに登って転落する,走って転倒する,道路に飛び出す,遊具を危ない方法で使って怪我をする,鋭利なもので怪我をする,ドアに指を挟む,化粧品や硬貨などを誤飲する,熱傷などに注意が必要です.危ない行為を繰り返しているうちに結果として事故になることが多いので,何度でも言い聞かせることが大切です.

3歳から5-6歳頃になると,自分1人で出来る事が増え,親から離れて屋外で遊ぶ時間が増えます.三輪車や自転車に乗るようになり,子ども同士での危険な遊びに熱中し,いたずらをするようになります.このため,予測のできない事故が起きてしまいます.飛び出しなどによる交通事故,窓や階段などの高い所からの転落,プールや海,河川での溺水,刃物による怪我,マッチやライターによる熱傷,遊具からの転落,打撲などに注意しましょう.ふざけない,危険な遊びをしないなど,繰り返して注意をする必要があります.

子どもに事故はつきものです.軽い怪我で済めばいいですが,死亡,後遺症など取り返しのつかない結果になる場合もあります.十分に注意しましょう.