私は,アレルギー性鼻炎の患者です.検査上,抗原特異的IgEはダニ3点,ハウスダスト3点,スギ3点,ハンノキ2点,シラカンバ2点,オオアワガエリ2点,カモガヤ2点,ヨモギ1点です.ダニ通年性アレルギー鼻炎と春(スギ),初夏(ハンノキ,シラカンバ),夏(オオアワガエリ,カモガヤ)の花粉症があります.春のスギ花粉症が最も辛いですが,ダニ通年性アレルギー鼻炎があるため常に治療をしています.病型は鼻閉型なので,抗ロイコトリエン薬のシングレアと鼻噴霧ステロイドのアラミストを1年中使用しています.スギ花粉症の時期はくしゃみ,鼻水,目のかゆみが出現するため,第2世代抗ヒスタミン薬のニポラジンと抗ヒスタミン点眼薬のアレジオン点眼液を追加使用しています.

ミティキュアは,ダニを原料とするエキスから作られた舌下免疫療法薬です.少量から服用することによって体を慣らし,ダニ通年性アレルギー性鼻炎の症状を和らげます.ミティキュアには,1週目に服用する3300JAU錠と2週目以降に服用する10000JAU錠の2種類があります.1日1回1錠,舌の下にお薬を置き,1分間保持した後,飲み込みます.その後5分間はうがいや飲食はできません.

ミティキュアは既に2015年8月に鳥居薬品株式会社から発売されており,保険診療上12歳以上が投与対象でした.2018年2月16日,小児への適応拡大が承認され,原則として5歳以上に投与が可能になりました.アレルギー性鼻炎で検査上ダニが陽性を示すお子さんには,ミティキュアを勧めています.9割以上の方がミティキュアの処方を希望されます.

現在,日本には,ダニとスギ花粉に対する舌下免疫療法薬しかありません.一部の雑草に対する舌下免疫療法を既に実施している国もありますが,日本には導入されていません.私の場合,ダニやスギ花粉に対するアレルギーを舌下免疫療法によって克服しても,初夏と夏の花粉症が残ってしまいます.しかし,ダニ通年性アレルギー性鼻炎は1年中治療が必要なので,これを克服できれば生活の質が上がります.

そこで,私もミティキュアの服用を開始してみました.3300JAU錠を服用した初日と2日目は喉がイガイガして,かなり不快でした.服用後5分間以上経過してから水を飲みましたが,イガイガ感は約30分間続きました.しかし,3日目以後は特に何も感じませんでした.10000JAU錠に増量しても,何も起こりませんでした.私は,朝食後しばらくしてからミティキュアを服用しています.服用を忘れてしまった日が数日ありましたが,この場合には昼食後しばらくして服用しました.血行が促進するとミティキュアの体内への吸収が増して副作用が起こる可能性が高くなるため,ミティキュアの解説書には「服用前後2時間程度は激しい運動や入浴は避けてください.」と記載されています.私は5km,30分間のランニング後にうっかりミティキュアを服用し,その後にシャワーを浴びましたが特に変わりはありませんでした.ただし,解説書の指示は遵守しないといけませんし,患者さんにはこのような行為を推奨しません.

スギ花粉症の舌下免疫療法薬であるシダトレンは既に発売されています.シダトレンは冷蔵庫で保存しなければいけないため,旅行などの時に不便です.このため,私はまだシダトレンの服用を開始していません.6月にはスギ花粉症の舌下免疫療法薬であるシダキュアが発売されますが,これはミティキュア同様に室温で保存が可能な舌下錠です.ミティキュアとシダキュアは1日1回舐めるだけで,服用のための水も不要です.治療薬としては極めて簡便です.ミティキュアの服用を続けながら,6月以後にはシダキュアを開始するつもりです.

ダニ通年性アレルギー性鼻炎を根本的に治したい場合には,当院にご相談ください.ミティキュアを用いて治療をします.スギ花粉症を根本的に治したい方は6月以後に来院してください.12歳以上はシダトレンまたはシダキュア,12歳未満はシダキュアを用いて治療します.