ダニ,ハウスダストやスギ花粉などによるアレルギー性結膜炎では,抗ヒスタミン薬やステロイドなどの目薬を使用します.目薬の使い方を工夫することで,効果を高くすることができます.

まず,手を石鹸でよく洗い,清潔な状態で点眼容器を扱います.まぶたを軽く引くと,目の中に点眼液が入りやすくなります.点眼容器の先端と眼表面を近づけ過ぎると涙液が点眼容器内に逆流し,薬液が汚染されてしまいます.点眼容器の先端が,まぶたやまつ毛に触れないように注意してください.点眼液は1回1滴で十分です.たくさん点眼しても,目から溢れてしまいます.点眼液で接触皮膚炎が起こることがあります.溢れ出た点眼液は清潔なティッシュで必ず拭き取りましょう.点眼後はまばたきをせず,しばらくは目を閉じていてください.まばたきをすると,涙と一緒に点眼薬も涙点から流れ出てしまい,薬効が減弱してしまいます.

お子さんに点眼する場合には,恐怖心を取り除いてあげてください.点眼時に目をつぶってしまう場合には,目のまわりを拭いてから目がしら付近に点眼し,まばたきをさせると点眼薬が目の中に入って行きます.お子さんが寝ている間に目がしら付近に点眼液を垂らし,まぶたを軽く引くのも1つの方法です.涙で目薬が溢れてしまうので,泣いているお子さんへの点眼は避けてください.

点眼液は,1カ月を目安に使用してください.点眼容器に記載されている使用期限は,未開封の場合の期限です.開封後は2次感染のリスクがあります.1度開封したものを取っておいて,再び使わないでください.1本5mLの抗アレルギー点眼液を1回1滴,1日4回,両眼に点眼すると,通常10日から2週間でなくなります.医療用の点眼薬を用法,用量通りに使用して,1カ月以上もつことはありません.

眼軟膏を使用する場合も,まず手を石鹸でよく洗い,清潔な状態で容器を扱います.鏡を見ながら下まぶたを軽く引き,チューブの先がまぶた,まつ毛,眼球に触れないように注意し,チューブを少し押して下まぶたに薬を付けます.清潔な綿棒に軟膏を取り,下まぶたにのせてもよいでしょう.眼を閉じ,軟膏が溶けて全体に広がるまで少し待ちます.溢れ出た軟膏は,清潔なティッシュで拭き取ってください.

先発医薬品と後発医薬品は全く同じではありません.有効成分が同じでも添加物や基剤に違いがあり,「さし心地」や角膜や結膜への影響が異なる場合があります.ご注意ください.

アレルギー性結膜炎の悪化時にはステロイド点眼薬を使用する場合がありますが,成人では約3分の1,小児ではさらに高頻度に眼圧が上昇することがあります.眼圧が上昇してもほとんどの場合は自覚症状がなく,長期間放置すると気付かないうちに緑内障に移行することがあります.ステロイド点眼薬を長期に漫然と使用してはいけません.数日程度の使用は問題ありませんが,数週間以上使用する場合には眼圧の測定が必要になります.

多くの点眼液には防腐剤としてベンザルコニウムが含まれています.ベンザルコニウムは,角結膜上皮障害やコンタクトレンズの変形を起こすことがあります.医療用の点眼液ではその濃度は極力低くなっており,用法・用量を守れば問題はありません.アレジオン点眼液0.05%にはベンザルコニウムが含まれていないため,ソフトコンタクトレンズ装用時にも点眼が可能です.涙液の浸透圧比は約1,pHは7.45です.これに近い点眼液は目にしみません.アレジオン点眼液はph6.7-7.3,浸透圧比が0.9-1.1で目にしみません.

初期療法とは,花粉飛散予測日の約2週間前,または症状が少しでも現れた時点で抗アレルギー点眼薬の使用を開始する治療法です.初期療法を行うことで,症状の発症を遅らせ,発症後の症状を軽減します.抗ヒスタミン薬は症状がある時にだけ使用しても目のかゆみをある程度軽減してくれます.しかし,症状がない時も使い続けた方がアレルギー反応を沈静化するためよく効きます.

薬物療法も大事ですが,セルフケアも大切です.通常のメガネで51%,花粉防止メガネで92%の花粉飛入抑制効果があります.メガネや花粉防止メガネは症状軽減に有効です.ひさしのある帽子もある程度有効です.

アレルギー性結膜炎でお困りの方は当院にご相談ください.