当院では,2016年までは,9月中旬よりインフルエンザワクチンの予約受付を,10月初旬より接種を開始していました.大変残念ながら,今年も昨年に続き,インフルエンザワクチンの入荷が大幅に遅れる見込みです.

2018/19シーズンの日本国内のインフルエンザワクチンには以下の4株が使用されます.
A/シンガポール/GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09
A/シンガポール/INFIMH-16-0019/2016(IVR-186)(H3N2)
B/プーケット/3073/2013 (山形系統)
B/メリーランド/15/2016(NYMC BX-69A)(ビクトリア系統)

2017/18シーズンのワクチンと比べ,A/H1pdm09とB/山形系統に変更はありません.一方,A/H3(香港型)とB/ビクトリア系統は変更になりました.

2018年9月12日に,「第19回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会」が開催されました.この会議の資料によれば,8月31日時点で2018/19シーズンのインフルエンザワクチンの供給量は2650万本になる見込みです.この量は,2017/18シーズンの製造量(2643万本),使用量(2491万本)および2012/13シーズンからの5シーズンの平均使用量(2592万本)を上回るものです.シーズンを通じては,インフルエンザワクチンは足りるはずです.会議資料には,「10月当初の供給量(例年並みの約1000万本)は,ワクチンを適切に使用すれば不足は生じない状況と考えられるのでないか.」と記載されています.

2017/18シーズンは,インフルエンザワクチンに含まれる4つの株の1つが直前に変更になりました.このため,製造および納入が前シーズンまでに比べ遅くなってしまいました.2017年9月にも厚労省から今回同様の供給見込みが示され,インフルエンザワクチンは足りるはずでした.しかし,実際には,接種現場では10月は明らかに不足,11月になっても不足し,接種希望に100%応えることができませんでした.インフルエンザの流行が始まった12月中旬以後になって,やっと不足感が解消しました.インフルエンザワクチンが十分量納入されるようになった時期には,インフルエンザワクチンの適切な接種時期は終わっていました.厚労省の机上の計算では足りるはずですが,実際のインフルエンザワクチンの流通には時間がかかるため,このような事態が生じてしまいます.

インフルエンザワクチンの製造不良,流通の遅滞,買い占めなどにより,ワクチンが突然入手できない事態が生じることがあります.実際,過去に何度も起きています.このように当院の責任を超える事態が生じた場合には,予約をお受けしても接種ができない,接種を延期せざるを得ないことがあります.ご承知おきください.

薬品卸会社からインフルエンザワクチンの納入日および本数が知らされてから,予約受付を開始します.現時点では,接種開始は10月中旬を予定しています.予約受付開始は院内掲示,ホームページなどでお知らせします.今しばらくお待ちください.