水分や塩分を十分に取って活発に動き,汗をかくことは子どもにとって大切なことですが,夏は汗や汚れにより皮膚のトラブルが増えます.夏に患者数が増える皮膚疾患は以下の通りです.

<あせも>
汗腺が汗で詰まると,あせもになってしまいます.額,首,脇の下,肘の内側,膝の裏側などによくできます.皮膚は赤みを帯びてただれ,痒(かゆ)みを伴います.予防には,風通しがよく涼しいところにいる,すぐに汗を拭く,シャワーを浴びる,着替えをするといったことが大切です.衣類は,通気性と吸湿性に優れた木綿がよいでしょう.クーラーはあまり使い続けないようにしましょう.

<虫刺され>
半袖や薄着になって外遊びをする季節には,虫刺されも増えます.蚊やダニは夜間に室内に侵入して刺すので,やっかいです.また,ツバキなどの堅い葉には,無数の毒針をもつチャドクガがいるので,気を付けましょう.刺された直後よりも,1-2日後に痒み,赤み,水ぶくれが出現することがあります.

<とびひ>
あせも,虫刺され,傷を放置すると,とびひになることがあります.膿(うみ)をもった水ぶくれが,体のあちらこちらにできます.鼻からとびひが始まることがよくあります.とびひの原因菌の90%は黄色ブドウ球菌ですが,そのうちの10-30%は薬剤耐性菌のため治りにくいです.子どもの鼻の中や爪の先には黄色ブドウ球菌がいます.鼻をよくかみ,爪を短く切ることは,とびひの予防になります.手洗いの際には,指先もせっけんでよく洗いましょう.

<水いぼ>
水いぼは,夏に特別増えるわけではありませんが,プールや水遊びで裸になる機会が増えるため,目立ちます.つぶすと白い塊が出てきます.この中に水いぼのウイルスが含まれていて,かくと広がります.水いぼは体には無害ですが,自然治癒には半年以上かかることもあります.治療法としては,ヨクイニンの内服,局所麻酔薬テープを使用してのピンセット摘除術があります.

<アトピー性皮膚炎の悪化>
アトピー性皮膚炎がある子どもは皮膚のバリアー機能が低下しており,皮膚の病気が悪化しやすいです.最近の研究により,アトピー性皮膚炎では汗に対するアレルギー反応が存在することが明らかになっています.汗をよく洗い流し,保湿剤などを用いて,まめにスキンケアを行いましょう.

夏の皮膚のトラブルを防ぐ方法としては,(1)風通しがよく,涼しいところで過ごす,(2)汗をかいたらすぐに拭き取る,着替える,(3)シャワーを浴び,汗を洗い流す,(4)あせもや虫刺され,傷を放置しない,(4)爪を短く切る, (5)指先もせっけんでよく洗う,などです.

あせも,虫刺され,とびひ,水いぼ,アトピー性皮膚炎など皮膚にトラブルが起きた場合には,当院にご相談ください.適切に治療します.