これから2歳までのあいだ,安心できる育児ガイド

むし歯はかわいそう,防ごう

1歳6カ月でむし歯のある子どもが7-8%います.前歯のむし歯は2歳までが勝負と言われていて,この間に予防できればその後はむし歯になりにくいと言われています.

寝る前に果汁や乳酸飲料などの甘い飲み物を哺乳ビンで与えると,むし歯になりやすいです.この時期にはコップで飲めるようになるので,哺乳ビンは卒業しましょう.

口の中の清掃はお父さんお母さんの役目です.ブラシによる歯みがきはまだできないので,甘い物を飲んだ後,食べた後は,赤ちゃんの歯を濡れたガーゼで拭いてください.食後の口すすぎ,歯と歯の間の汚れを落とすなどして,口の中を清潔に保ちましょう.

むし歯になって治療するときの痛み,通院に要する費用や時間を考えてみましょう.予防がおトクです.歯磨きの習慣を付けるために,赤ちゃん用の「柄付ハブラシもどき」を試してみてください.なんと言っても,フッ素塗布が効果絶大です.ミラノールという粉末フッ素を購入して水に溶かし,毎晩寝る前に歯ブラシにつけてお子さんの歯を磨いて下さい(歯医者さんに頼めば取り寄せてくれます).

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事故防止に最大の関心を

ひとり歩きをして動き回って,どこにでも行ってしまいます.何にでも興味を持って,手で物をつかんだり,投げたり,口に入れたりします.目が離せない時期です.事故には十分気を付けましょう.

●乳母車(最多です)・階段(次に多い)・縁側・玄関から転落する.
●タバコの吸い殻(2cm食べると中毒を起こす)・灰皿にたまったタバコ汁(これが最も危険)・ナフタリン・家族の薬・化粧品・洗剤・灯油などを誤って食べる,飲み込む.
●つかまって立って,テーブルの上の物をひっくり返す,熱い湯でやけどをする.
●ストーブ・アイロン・やかんなどに触ってやけどをする.

いったん事故が起これば,治療のために費用や時間を浪費しなければならず,後遺症が残る心配もあります.乳幼児期の家庭内の事故は親の責任です.十分注意しましょう.

○マイカーにはチャイルドシートをつけましょう.子供用シートベルトをしていないと,衝突された瞬間にお子さんはフロントガラスを破って道路のむこうに投げ出されてしまいます.さもなければ,お子さん自身が凶器になって,お父さん,お母さんの首の骨を折ってしまいます.
○抱きかかえているだけでは,衝突時にお子さんを守ることは絶対に出来ません.
○危険な物は1メートル以上の高いところに置くか,引き出しや戸棚にしまいましょう.
○容器には必ず蓋をして,赤ちゃんが勝手に取り出せないようにしましょう.
○たばこや灰皿は子どもの手の届かないところに置きましょう.お子さんが生まれたのを機会に,禁煙しましょう.最低限,家庭内での喫煙はやめましょう.
○のどに詰まりそうな硬貨やボタンなどはきちんとしまっておきましょう.
○階段の上がり口,下り口には柵を設けましょう.
○浴槽から水やお湯を抜きましょう.洗濯のために残り湯をとっておくことは危険です.赤ちゃんは洗面器程度の浅い水でも溺死します.
○やけどの原因の第1位は魔法瓶のお湯です.魔法瓶を使わないのが,お子さんにやけどをさせない最善の方法です.ハイハイが始まる前には,大人の飲む分のお湯はその都度沸かして,残ったお湯は捨ててください.ガス代,電気代がもったいないなどといっているとやけどをさせてしまいます.夏は冷たい麦茶を魔法瓶に入れておきましょう.

○万一に備えて,中毒の電話相談の番号(つくば中毒029-852-9999)を台所の冷蔵庫の扉など見やすいところにはっておきましょう.

新しい事故のタネ

●ピーナッツ,ポップコーン,豆,棒状のにんじんやセロリ,レーズン,チューインガムはこの時期には与えないでください.気道に詰まって窒息する危険があります.
●とくに豆類はそのままの形では,3歳までは絶対与えないで下さい.間違って気管支に引っかかると(結構よくあります)大変です.肺炎を繰り返してやっかいなことになります.最終的には気管支鏡で取り出すのですが,ものすごく難しい手技です.取り出せない場合には肺の一部を切り取らなければならないこともあります.
●熱いレンジに子どもを近づけない,フライパンや鍋の柄は子どもが触ることができない位置にする,食事の支度をしている間は熱い液体は子どもの手の届かないところに置くなどして,やけどを防止しましょう.
●コンセントにさわって感電しないように注意しましょう.

事故によるケガも意識すれば防げます

●道路の近くで遊ぶときは,常に監視が必要です.この年齢の子は危険を理解できません.「ダメ!」と言われても覚えていません.
●浴槽やプールのそばでは,子どもから目を放してはいけません.幼児の死亡事故No.1は溺死です.日本ではこどもの溺水の原因の第1位はお風呂です.お子さんの溺水は悲惨です.お子さんが小学校に上がるまでは,決して1人でお風呂にいれないで下さい.

睡眠リズム

無理のない範囲内で,決まった時刻に就眠させるようにしてください.就眠時には,絵本を読んで聞かせましょう.言語表現を豊かにし,話し言葉への興味が増し,言葉を聞く能力を高めます.寝付きもよくなります.

正しい食習慣

この時期には,食べ物を全部自分で食べられるようになりますが,好き嫌いが始まり,少食が起こりやすくなります.食習慣は2-3歳までに確立してしまいます.偏食,野菜ぎらいなどが起こらないように,気を付けましょう.子どもの自我がだんだん強くなるので,無理強いしないことも大切です.怒ったりせずに,辛抱強く,正しい食習慣を付けるようにして下さい.

トイレのしつけが始められるかも

通常は3歳の夏におむつがとれるお子さんが多いようです.子どもによっては,1歳半から2歳で「おまる」に座ることができるようになります.昼寝のときにおねしょをしない,食事のあとでりきんだりする,おむつが濡れるとお母さんにシーシーと知らせる,などがみられるようになれば「子ども用おまる」を用意したり,おとなの便座に足台を使ったり,おむつをやめてトレーニングパンツにかえることができます.「いい子だね」とほめることが効果的です.

予防接種のスケジュール

最も効率の良い接種スケジュールは以下の通りです.

2カ月:ヒブ,小児用肺炎球菌,ロタリックスまたはロタテック,B型肝炎
3カ月:ヒブ,小児用肺炎球菌,ロタリックスまたはロタテック,B型肝炎,4種混合
4カ月:ヒブ,小児用肺炎球菌,ロタテック,4種混合
5カ月:4種混合,BCG
8カ月:B型肝炎
1歳:麻疹風疹混合,水痘,おたふくかぜ,ヒブ,小児用肺炎球菌
1歳5カ月:4種混合
1歳6カ月:水痘
3歳:日本脳炎x2回
4歳:日本脳炎
小学校入学前1年間:麻疹風疹混合,おたふくかぜ
9歳:日本脳炎
11-12歳:2種混合
中学校1年生(女子):子宮頸癌予防x3回
毎年10-11月:インフルエンザワクチンx2回(生後6カ月以上-13歳未満),x1回(13歳以上)