起立性調節障害とは

特別に病気があるわけでもないのに,立ちくらみ,めまい,動悸,頭痛,腹痛,朝起きの不良,午前中ボーとする,乗り物酔い,食欲不振,などが頻回に継続して起こります.
暖かい部屋に入るとクラッとする,朝礼や合唱の練習などで立ち続けると倒れる,なども起立性調節障害の症状です.痩せ形の思春期前から思春期のお子さん(小学校高学年から中学生くらい)に起こり易い傾向があります.
母親が思春期前後に同じような症状があると,子どもに起こり易いことが知られています.親の目からは,覇気がない,しゃきっとしない,なまけものの子どもに見えますが,本人は結構つらいものなのです.

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どうして立ちくらみが起こるのか?

もともと動物は四つ足でした.四つ足で歩いていれば,心臓と頭の高さは同じです.心臓から出た血液は脳に十分に供給されます.
しかし,人間は2本の手を使うために,立ち上がってしまいました.このためにからだの血液は重力によって下半身に集まってしまい,脳への血液供給が減少してしまいます.これを防ぐために自律神経が働き,下半身の血管を引き締めて脳への血流を増やすのですが,この自律神経の働きが未熟,不十分だと,いわゆる脳貧血の状態になって,立ちくらみなどの症状が起こります.

どんな時に起こりやすいのか?

自律神経のバランスが乱れると症状が出現します.風邪をひいて体調がすぐれない時,夜更かしをして寝不足の時,精神的ストレスのある時,新学期で新しい生活が始まる4月,ほわっと暖かくなる6月,夏休みあけの9月,などに具合が悪くことが多いようです.

家庭で気をつけること

規律正しい生活をすることです.夜ふかしをしない,朝ごはんをきちんと食べることが大切です.

治療

症状が強い時には薬を飲みましょう.当院では立ちくらみなどの大症状にはメトリジン,頭痛などの小症状にはグランダキシン等を処方します.ご本人の症状によりお薬を選びます.ご相談下さい.

将来

8割の人は思春期過ぎに軽快しますが,2割の人は成人期まで持ち越します.