鼻過敏症とは?

「アレルギー性鼻炎」,「血管運動性鼻炎」,「好酸球増多性鼻炎」の3つの疾患をまとめて,「鼻過敏症」と呼びます.

鼻過敏症の鑑別診断

「アレルギー性鼻炎」は,くしゃみ,鼻汁,鼻閉を3大症状とし,ダニによる「通年性アレルギー性鼻炎」と各種花粉による「季節性アレルギー性鼻炎(=花粉症)」に2大別されます.通年性アレルギー性鼻炎よりも花粉症の方が症状は激しく,軽症花粉症と通年性アレルギー性鼻炎が同程度です.最近はペットによる通年性アレルギー性鼻炎が増加しています.1週間以上持続する,くしゃみ,鼻汁,鼻閉は,ウイルス感染による鼻風邪よりも,アレルギー性鼻炎が疑われます.花粉症では,鼻症状のほかに,咳,のどのかゆみや違和感を生じます.

「血管運動性鼻炎」や「好酸球増多性鼻炎」も,くしゃみ,鼻汁,鼻閉が主症状です.14日間のうちに5日以上,1日1時間以上の鼻症状を認める場合に診断されます.ダニや花粉などの抗原が同定できず,鼻汁中好酸球を認めないものを血管運動性鼻炎と呼びます.抗原の同定はできないが,鼻汁中好酸球が陽性なものを好酸球増多性鼻炎と呼びます.

(注:好酸球=白血球の1つで,I型アレルギー性疾患で増加することが多い)

  アレルギー性鼻炎 血管運動性鼻炎 好酸球増多性鼻炎
鼻症状 典型 非典型 非典型
眼症状 多い 少ない 少ない
皮膚テスト/特異的IgE 陽性 陰性 陰性
鼻汁好酸球 増加 陰性 増加
鼻誘発試験 陽性 陰性 陰性
鼻過敏性 亢進 やや亢進 やや亢進
頻度 約50% 約2% 約7%
発症年齢 通年性は小児期
花粉症は青年期に多い
成人に多い
とくに40-50代女性
成人に多い

検査

鼻過敏症の診断には,鼻汁検査,プリックテストなどの皮膚テスト,血中特異的IgE検査などが必要です.当院ではこれらの検査を積極的に行っています.近年,アレルギー性鼻炎の低年齢化が指摘されており,幼児期からの発症もめずらしくありません.くしゃみ,鼻汁,鼻閉などの3大症状に加え,鼻いじり,鼻すすりを生じることもあります.年長児や成人では,血管運動性鼻炎,好酸球増多性鼻炎との異同が問題になります.これらの鼻症状がある場合には,当院にご相談ください.