3種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風)ワクチンを受ける前にお読みください.

自然感染したとき

ジフテリア

●ジフテリア菌の飛沫(ひまつ)感染によって起ります.感染は主に咽頭ですが,鼻にも感染します.
●ジフテリア菌が感染すると, 10%の人に症状が発現します.残りの90%の人は感染しても発病せずに(=不顕性感染),保菌者となってジフテリア菌を排出し,他の人に感染させます.
●症状は高熱,のどの痛み,犬吠様の咳,嘔吐などで,のどに偽膜(ぎまく)を形成して窒息死することがある恐ろしい病気です.
●発病2-3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺(まひ)を起こすことがあるので,注意が必要です.

百日咳

●百日咳菌の飛沫感染によって起こる病気です.
●百日咳は普通の風邪のような症状で始まります.その後,咳がひどくなり,顔をまっ赤にして連続的に咳込むようになります.コンコンコンと激しい咳のあとに息をヒューと吸い込みます.熱はでません.
●乳幼児は咳で呼吸ができず,チアノーゼやけいれんが起きることがあります.
●肺炎や脳症などの重い合併症を起こします.乳児では命を落とすことがあります.

破傷風

●破傷風はヒトからヒトへ感染するのではなく,破傷風菌が土の中にひそんでいて,傷口からヒトの体内に入って感染します.体内に入った破傷風菌が増殖すると,菌が産生する毒素のために口が開けられない,けいれん,呼吸が出来なくなるなどの症状が起こって,死亡することがあります.
●自分では気がつかない程度の軽い傷から感染します.
●日本中どこにでも土の中に破傷風菌がいますので,常に感染する機会があります.

 

3種混合ワクチンの受け方

通常は,乳幼児期に4種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ)ワクチンの接種を4回受けています.日本では百日咳ワクチンは4回接種ですが,欧米諸国などでは5-6回接種です.日本では接種回数不足のために抗体価が減衰し,百日咳患者の流行が抑制されていません.

接種時期は以下の通りです.

○5歳以上7歳未満に接種します.

○11-12歳で2種混合ワクチンの代わりに3種混合ワクチンを接種します.

3種混合ワクチンの副反応

○接種当日か翌日に,0.2-1.7%のお子さんが発熱しますが,1-2日で下がります.発熱した場合には解熱剤の坐薬を使用して差し支えありません.

○接種3-7日後に,14-42%のお子さんに,接種部位の発赤(あかみ),腫脹(はれ),硬結(しこり)が生じます.免疫反応が起こっているための現象ですので,心配ありません.アイスノンなどで冷やして下さい.直径2-3cm程度は様子を見てください.5cm以上腫れた場合には湿布薬やかゆみ止めを処方します.受診して下さい.まれに,上腕全体が腫れることがあります.

○硬結(しこり)が残ることがありますが,少しずつ小さくなり,数カ月で自然に消失します.様子をみて下さい.

接種を受けた後の注意
○接種当日はいつも通りの生活でかまいませんが,激しい運動は避けて下さい.入浴は差し支えありません.

○接種した部位は揉まないで下さい.押さえるだけで十分です.わざとこするのはやめましょう.

○3種混合ワクチン接種後は,1週間は他のワクチンを接種できません.

病気の後の予防接種までの期間
○麻疹の治癒後4週間,風疹・水痘・おたふくかぜの治癒後2-4週間,突発性発疹・手足口病・伝染性紅斑などの治癒後1-2週間程度は,予防接種を受けない方がよいでしょう.ただし,疾病流行期はこの限りでありません.

○上記疾患以外で高熱が出た場合には,1週間は予防接種を受けない方がよいでしょう.