いよいよ冬将軍がやって来ました.昨日は,当院駐車場の消雪パイプが今冬初めて作動しました.当院を含めて小児科診療所,病院小児科が最も忙しくなる季節です.今回は,冬に流行する子どもの病気について概説します.

12月に入ると,RSウイルスが流行します.RSウイルスは乳幼児に細気管支炎を起します.乳児では喘鳴がひどくなり,入院が必要になることがあります.RSウイルスはIgE産生を促すので,幼児や年長児では気管支喘息の発作を引き起こします.気管支喘息の好発時期である秋が終わったのに喘鳴が起こるのは,RSウイルスが流行するためです.

12月には,小型球形ウイルスも流行します.小型球形ウイルスは急性胃腸炎を引き起こすウイルスの総称で,臨床症状はさまざまです.激しい嘔吐や下痢を起すことがあり,ある日突然保育所や学校で爆発的に流行して,細菌性食中毒と勘違いされることがあります.

12月中旬になると,A型インフルエンザの患者発生が見られます.12月中は大きな流行に至ることはありません.年が明けて,学校や保育所が始まってしばらくした1月中旬頃から流行が始まります.1月末から2月初旬に流行のピークを迎え,学級閉鎖などのニュースが報道されるようになります.流行は2月中旬から下旬には終息します.

2月下旬から3月には,B型インフルエンザが流行します.B型インフルエンザは,年によっては,4月や5月に流行することもあります.

2月下旬から3月には,ロタウイルスも流行します.ロタウイルスに感染すると,激しい嘔吐,白色便,下痢が起こり,脱水に陥って外来点滴や入院が必要になることがあります.

2000-2001年シーズン(昨冬)は,12月にはRSウイルスはほとんど流行しませんでしたが,小型球形ウイルスは流行しました.1-2月には,インフルエンザA香港型,Aソ連型の流行はごくわずかで,2-3月のロタウイルスも小流行でした.しかし,5月にはB型インフルエンザが流行しました.

2001-2002シーズン(今冬)は,12月に入って,RSウイルスと小型球形ウイルスが既に流行しています.今後どのウイルスがどの程度流行するかを予測することは不可能です.冬は子どもが最も体調を崩しやすい季節です.無理をせず,十分な休養を取り,早めに治療を受けるようにしましょう.