自然放射線

私たち人間は普通に暮らしていても,自然界からある程度の放射線を浴びています.1人の人間が1年間に浴びる放射線量の世界平均は約2.4mSv(ミリシーベルト)です.内訳は,降り注ぐ宇宙線から0.39mSv,大地を構成する土壌や岩石等から0.48mSv,食物摂取によって体内に蓄積したものから0.29mSv,大気中のラドン吸入によって肺に蓄積したものから1.29mSvです.日本における平均値は約1.5mSvです.

自然放射線量には地域差があり,ブラジルのガラパリでは大地から受ける放射線量は年間10mSvに達します.国内では岐阜県が最も自然放射線量が多く,神奈川県が最も少ないです.関東地方では,関東ローム層が岩盤の上に厚く堆積しているために少ないと考えられています.また,東京~ニューヨーク間を航空機で1往復すると,0.2mSvの自然放射線を余分に浴びます.

放射線は1度に大量に浴びると人体に影響が出てきます.7000-10000mSvを被爆すると死亡します.一方,これまでの調査研究から200mSv以下では何ら影響はありません.もちろん自然界からの放射線量であれば全く心配はありません.

医療放射線

一般生活では,自然放射線とともに医療放射線も避けることができません.X線集団検診における1回の被爆線量は,胸部で0.05mSv,胃部で0.6mSvです.医療機関における検査の1回の被爆線量は,胸部X線撮影で0.2mSv,胃部X線透視で4.0mSv,胸部CT撮影で6.9mSvです.

正しい知識で不安は解消!!

自然放射線を正しく理解していれば,医療放射線については心配のないことが分かります.漠然とした不安を抱かないために,放射線について正しい知識を持つことが大切です.