アトピー性皮膚炎におけるReactive療法とProactive療法

Reactive療法では,皮膚症状が悪化した時にステロイド外用薬やプロトピック軟膏により皮疹を改善し,その後は保湿剤だけを塗り続け,皮疹が悪化した時点で再びステロイド外用薬やプロトピック軟膏を塗ります.この方法では,皮疹の悪化→ステロイド軟膏やタクロリスム軟膏の塗布→保湿剤の塗布が繰り返されます.

Proactive療法では,一旦皮疹が改善した後に皮膚症状の悪化がなくてもステロイド外用薬やプロトピック軟膏を定期的に塗ることにより,皮膚症状を正常に保ち続けます.つまり,皮疹が出現しないように予防的に塗布します.具体的には,週に1-3回,曜日を決めてステロイド外用薬やプロトピック軟膏を塗ります.保湿剤は連日塗布します.

Proactive療法の利点

Proactive療法はReactive療法に比べ,皮疹の再燃が少なく,皮膚症状の正常期間が長く,ステロイド外用薬やプロトピック軟膏の総使用量が少なくて済みます.また,アトピー性皮膚炎の病勢の指標であるTARC値が改善します.

Proactive療法におけるステロイド外用薬やプロトピック軟膏の必要量や塗布日数,ステロイド軟膏の強さなどには個人差や季節差があります.導入直後は試行錯誤が必要ですが,慣れてくれば問題ありません.

893-2