食物依存性運動誘発アナフィラキシーとは?

特定の食物摂取後の運動により,全身の蕁麻疹(じんましん),呼吸困難,血圧低下,意識障害などのアナフィラキシー症状が起こるものを,「食物依存性運動誘発アナフィラキシー(food-dependent exercise-induced anaphylaxis:FDEIA)」と呼びます.

FDEIAが起こるのは,特定の食物摂取から運動までの時間が4時間以内です.食物摂取から4時間以上経過すると運動をしてもFDEIAは起きなくなります.

原因食物の摂取量や運動量が多いから症状が出現しやすいというわけではありません.食物摂取量や運動量が少なくても,症状が出現することがあります.

発症回数は2回以上が70%以上で,頻回に発症する症例が少なくありません.

原因食品

原因食物は,小麦が60%,甲殻類(エビ,カニ,イカなど)が30%を占めます.このほかに,果物やナッツ類などが原因になることがあります.

症状

10-15mm程度の蕁麻疹の出現に続き,喘鳴,喉頭浮腫,呼吸困難などの呼吸器症状や悪心,嘔吐などの消化器症状を呈します.血圧低下,虚脱,意識消失などアナフィラキシーショックに至る場合もあります.

検査

病歴の十分な聴取が診断をする上で最も重要です.原因食物に対する特異的IgEの陽性は診断の参考にはなりますが,確定診断にはなりません.原因食物の摂取と運動による誘発試験の再現性は低いのが特徴です.

予防

「原因食品を食べたら運動しない,運動するなら原因食品を食べない」ことを徹底することが大切です.

治療

症状が出現した場合には,直ぐに運動を中止してください.蕁麻疹が起きた場合には抗ヒスタミン薬の内服,アナフィラキシーが起きた場合にはエピペンの注射を速やかに行い,医療機関を受診してください.