コントローラー,リリーバーとは?

気管支喘息の治療薬は,長期管理薬(controller:コントローラー)と発作止め(reliever:リーリバー)に2大別され,「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン」に整理・分類されています.

コントローラーは非発作時に常用し,発作を起こさないようにするための薬剤です.吸入ステロイド(商品名:フルタイド,アドエア,パルミコートなど),ロイコトリエン受容体拮抗薬(オノン,キプレス,シングレアなど),テオフィリン内服薬(テオドールなど),β刺激薬貼付剤(ホクナリンテープ)などが,コントローラーです.

リリーバーは発作を止める薬剤で,喘鳴や激しい咳き込みが起きた時に用いる薬剤です.β刺激薬吸入剤(メプチン吸入液など)および内服剤(ホクナリン,スピロペントなど),ステロイド内服薬(プレドニンなど)および点滴注射剤(プレドニン,ソルメドロールなど),テオフィリン点滴剤(ネオフィリンなど)などが,リリーバーです.

よくみられる誤用

医療者の間でもあるいは患者サイドでも必ずしも正しく理解されずに薬剤が使用されている場面に遭遇することがあります.よくみられる誤用は以下の2点です.

(1)β刺激薬貼付剤をリリーバーとして用いる.
β刺激薬には吸入,内服,貼付の3剤型があります.使用開始から気管支拡張作用発揮までの時間は,吸入剤は直ぐですが,内服剤は15-30分,貼付剤は4-5時間かかります.リリーバーとして用いることのできるのは吸入剤と内服剤です.貼付剤は作用発揮までの時間が長いため,リリーバーとして用いることは適当ではありません.ガイドラインでは,β刺激薬貼付剤はコントローラーとして位置づけられています.

(2))テオフィリン内服薬をリリーバーとして用いる.
テオフィリン製剤には気管支拡張作用と抗炎症作用があります.テオフィリン製剤の内服を開始しても気管支拡張作用を発揮するだけの有効血中濃度に達するには数日かかり,直ぐには効果を示しません.低血中濃度であっても抗炎症作用は発揮しますが,抗炎症作用を期待するのであればコントローラーとして用いるべきです.ガイドラインでは,テオフィリン内服薬はコントローラーと位置づけられています.

正しい使用法が大切です!

良い薬剤があっても正しく使用しなければ意味がありません.ご不明な方はご相談ください.