ネブライザーの必要性

気管支喘息で吸入療法を行う場合,乳幼児ではネブライザーが必要になります.非発作時にはステロイド薬を,発作時には気管支拡張薬を吸入します.夜間の突然発作に対しても,ネブライザーを持っていれば対処できます.ネブライザーがあれば,本人は楽ですし,家族も安心です.

ネブライザーの購入

(1)ジェイメディカル(0258-24-5331,長岡東バイパス新組交差点付近,新幹線高架交差部)に吸入器,ネブ球を代行発注します.商品が届きましたら,当院からご自宅に電話連絡します.代金はジェイメディカルに銀行振込で直接支払ってください.在庫にもよりますが,約1週間かかります.

(2)インターネットでも購入できます.

(注意)マスクは別売がほとんどです.必ず購入してください.

*一般的には,本体が大きなネブライザーほど大きなモーターを搭載しているので吸入時間が短くなります.毎日,忙しい時間帯に吸入しないといけない場合には,1回1-2分の違いも長く感じられます.ただし,持ち運びには小型のものが便利です.価格は機種によって異なります.10000-25000円程度です.

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吸入液

(1)パルミコート吸入液はステロイドで,喘息発作を予防する薬です.気管支粘膜に作用し,抗炎症効果があります.発作を直接止める作用はありません.全身への副作用は常用量では通常は起こりません.懸濁液なので,β2刺激薬(メプチン吸入液ユニット)やDSCG(インタール吸入液,ステリネブクロモリン吸入液)などの他の吸入液とは混合しないでください.

*口のなかにパルミコート吸入液が残ると,口腔カンジダ症になります.吸入後には水でうがいを2回して,よく洗い流してください.うがいができない場合には,そのまま水を飲み込んでも問題はありません.

(2)DSCG(インタール吸入液,ステリネブクロモリン吸入液)は抗アレルギー薬で,かつては予防薬としてよく用いられていました.現在では,β2刺激薬(メプチン吸入液ユニット)の希釈液として使用します.

(3)β2刺激薬(メプチン吸入液ユニット)は気管支拡張薬で,発作そのものを止める作用があります.しかし,気道過敏性を改善する作用はないので,喘息の長期予後を改善しません.使用頻度が高い場合には日頃の治療が不十分ですので,内服薬の種類や量,ステロイド吸入量などの見直しが必要になります.ご注意ください.

吸入療法の注意点

(1)マスクを使用する場合には,口にピッタリとあててください.隙間(すきま)があると吸入液が漏れてしまい,吸入効率が落ちます.

(2)泣き叫んで吸入をしても,吸入液が胃に入って肺には行かずに無効です.

実際の吸入療法

(1)非発作時

パルミコート吸入液(0.25mg,0.5mg)1アンプルを1日1回(眠前)または2回(朝,眠前)吸入してください.最大使用量は1日1.0mg(=0.5mgを1日2回)です.

(2)発作時

DSCG(インタール吸入液,ステリネブクロモリン吸入液)1-2mlにメプチン吸入液ユニット3-4滴〜1Aを加えて吸入してください.メプチン吸入液ユニットだけでは量が少ないためにうまく飛びません,1回メプチンを吸入して発作がおさまれば,様子を見てください.メプチンを吸入しても効果がない場合には,20-30分後にもう1回メプチンを吸入してください.自宅での吸入は1晩に3回までが限度です.3回メプチンを吸入しても発作が止まらない場合には,受診が必要です.

(3)発作時の併用薬

β2刺激薬(メプチン吸入液ユニット)の吸入で発作がおさまらない場合には,内服薬(ホクナリン,スピロペントなど)または貼付剤(ホクナリンテープなど)を併用してかまいません.

(注意)内服薬と貼付剤を併用してはいけません.心臓がドキドキして,血圧が上がることがあります.

手入れ

(1)毎回

吸入後,ネブライザー先端部(ガラスのネブ球または薬液カップ+マウスピースなど)をチューブから外します.→ネブライザー先端部は,洗剤を入れたお湯で洗浄してください.→その後,きれいな水でよくすすいでから水気を切り,自然乾燥させてください.

(2)1週間に1度

ネブライザー先端部を部品ごとに分解します.→食器用洗剤を2-3滴入れた水を使って10分間煮沸消毒するか,ミルトンを用いて消毒してください.→全ての部品をきれいな水で最低2分間すすいでから水気を切り,自然乾燥させてください.

*感染症にかかっている時には,毎回煮沸またはミルトン消毒をしてください.

(注意)ネブライザー先端部やチューブ等がカビで黒ずんだ場合には,新しいものを購入してください.

ポイント

喘息の発作が起きたら直ぐに吸入をしてください.ぐずぐずしていると気道の炎症が進んで,大きな発作になることがあります.たき火(小発作)はバケツの水(吸入,点滴)で消すことができますが,家が火事になれば消防車(入院)を呼ばなければいけません.

注意

陥没呼吸(喘息の発作が激しくて肩で息をして,胸のまん中がへこむ)やチアノーゼ(顔色が青白い)がある場合には入院が必要です.まれに,夜間休日に突然大発作になることもあります.このような場合には救急病院を受診してください.

環境整備に加え,内服薬,吸入薬などを上手に利用して発作を起こさないようにしましょう.

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