咳喘息とは?

「咳喘息」は,喘息の亜型あるいは前段階と考えられ,喘鳴(ゼイゼイ)や呼吸困難を伴わない慢性の乾いた咳が唯一の症状です.咳は,原則的には喀痰を伴わず,就寝時や深夜から明け方に強く,冷気・暖気(=気温の変化),受動喫煙,会話,運動,精神的緊張,(成人では)飲酒などが誘因となります.

咳喘息の特徴は以下の通りです.
(1)気道過敏性が軽度亢進している(軽症喘息と正常者の中間).
(2)咳感受性が正常範囲である.
(3)アトピー素因が多くみられる.
(4)喀痰あるいは誘発喀痰に好酸球がみられる.
(5)気管支粘膜に好酸球浸潤がみられる.
(6)吸入ないし経口ステロイド薬が奏効する.

成人,小児を問わず,数多くの「咳喘息」患者が存在すると推測されています.しかし,アレルギー専門医や呼吸器専門医を除いてはその認知度が十分でないため,実態は十分に把握されていません.

治療

咳喘息の治療は,基本的に喘息の治療と同じです.β2刺激剤やテオフィリン製剤などの気管支拡張薬が有効で,吸入ステロイド薬によって予防できます.一般的には,気管支拡張薬で完全にコントロールできない場合には,吸入ステロイド薬による治療が必要となります.

予後

咳喘息は,無治療で放置すると小児では半数以上,成人では30-40%が経過中に喘鳴を呈する(=喘息に移行する)という報告があります.

鑑別診断

咳喘息と鑑別すべき疾患としては,アトピー咳嗽,後鼻漏症候群,慢性気管支炎,副鼻腔炎,逆流性食道炎による咳嗽などが挙げられます.

咳が続いたら

明らかな喘鳴がないのにもかかわらず咳込みが続く場合には,「咳喘息」が疑われます.このような症状がある場合には,当院にご相談ください.