気管支喘息と季節

気管支喘息の発作が気候の安定する真夏や真冬に少なく,春や秋などの季節の変わり目とくに梅雨や秋雨の頃に多いことは,従来からよく知られています.

小児や若年成人では,秋が喘息発作の最も多い季節です.移動性高気圧や台風などの低気圧が行ったり来たりする時や,寒冷前線が通過する時に,喘息発作が多発することは,臨床現場でしばしば経験されることです.

喘息の発作と気象は密接な関係があります.

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気象因子

気象因子として気温,湿度,気圧があげられます.これらのうち喘息の悪化因子として最も重要なものは,急激な気温の変化です.前日に比べ3-5℃以上平均気温が低下した日や,数時間以内に3℃以上の気温の低下があった場合には,喘息発作が起こりやすいことが知られています.湿度や気圧の直接的な作用については一定の見解は得られていません.

気象因子の間接的な作用としては,気象変化に伴うハウスダストなどのアレルゲンの飛散や浮遊,高温や多湿によるダニやカビの繁殖,心理ストレスなどがあります.

どうしたらいいか?

気象変化の影響を100%回避することは困難ですが,春や秋などの季節の変わり目には,気温の変化に注意して衣服を調節しましょう.冬であれば,寒い日の外出にはマスクを着用するなどの配慮が必要です.従来,夏には喘息発作は少なかったのですが,最近は冷房の普及により喘息の増悪が認められる場合があります.冷気による気道収縮により喘息発作が誘発されることがあるので,冷房の効き過ぎには注意しましょう.

定期的に治療を受けているお子さんは,内服や吸入の励行,テオフィリン製剤を服用している場合には血中濃度の測定などを行い,喘息発作の多発期にはとくに注意する必要があります.