包茎とは?

包茎(ほうけい)には,「真性包茎」と「仮性包茎」があります.
包皮の翻転を試みて,包皮口が狭いため亀頭が露出できなければ「真性包茎」,露出できれば「仮性包茎」です.
亀頭が完全に露出できなくても,包皮口がある程度広く亀頭の先端部が見えれば,仮性包茎です.

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治療対象は?

治療対象になるのは,「真性包茎」です.真性包茎の割合は,新生児で100%,乳児で80%,幼児で60%,小学校低学年で40%,高学年で20%,中学校思春期前(=陰毛が生える前)で10%,思春期後で5%です.
真性包茎のほとんどは自然に治癒するので,特別な治療は不要です.しかし,
(1)排尿異常がある(排尿時に包皮がふくらむ,尿が斜めに飛ぶ),
(2)亀頭包皮炎(亀頭の発赤,腫脹,膿汁分泌)を繰り返す,
(3)尿路感染症を繰り返す,
(4)嵌頓包茎(包皮口が狭いのに無理に包皮をめくって先端が締めつけられ循環障害を起こす),
になった場合には治療が必要です.
ただし,これらの合併症の程度と包茎の程度は一致しないので,合併症だけを治療をして,包茎そのものは自然治癒を待つ場合がほとんどです.

治療法は?

「真性包茎」の治療には,(1)保存療法と(2)手術療法があります.

(1)保存療法は,包皮をペニスの根元方向にめくるようにして,包皮口に少量のステロイド軟膏を塗ります.どちらか一方だけ行ったのでは有効性は低いです.
包皮は子どもが痛がらない程度に強く引っぱり(包皮がピーンとテカテカと張るくらいまで),包皮口をなるべく広げるようにするのが効果的です.
ステロイド軟膏を,1日1-2回,1-2カ月で1本5g程度を使用すれば十分です.
この量であれば通常副作用はありません.包皮の翻転とステロイド軟膏塗布を約2週間継続すると包皮口が広がって来ます.
1カ月すると70%以上の症例が仮性包茎の状態になります.包皮と亀頭の癒着が残ることがありますが,包皮口が広ければそのまま放置して差し支えありません.

(2)手術療法は,(a)5-6歳以上で包皮口が狭く保存療法が全く無効な場合,(b)包皮口が瘢痕化して病的に白い場合,(c)思春期以降の真性包茎症例,(d) 嵌頓包茎を起こした症例(ただし保存療法が有効な場合もある)が適応になります.一般的に,環状切開術が行われます.