夜尿症のアラーム療法

夜尿症の治療には,「アラーム療法」があります.条件づけ療法の1つで,約3分の2の患児で有効です.夜間多尿よりも覚醒困難の夜尿症に,より有効です.海外では治療の第1選択として用いられています.

夜尿のない子どもは,睡眠中の膀胱容量が昼間の1.5倍になっても排尿を我慢できます.一方,夜尿症では昼間と同程度かそれ以下の膀胱容量しかないため我慢ができずに,「おねしょ」をしてしまいます.アラーム療法により,夜間の膀胱容量が増え,夜尿が朝方にシフトし,やがて夜尿がなくなります.

週3回以上の夜尿がある患児で,本人に高い治療意欲があり,家族の理解と協力が得られる場合に適応になります.夜尿アラームに即効性はありません.使用期間は3カ月以上です.途中で中断しないでください.短期間の使用,断続的な使用では効果が上がりません.

夜尿アラームとは?

パンツまたはオムツに尿漏れを感知するセンサーを取り付けます.「おねしょ」をするとセンサーから信号が送られ,枕元に置いたアラームが作動します.

夜尿アラームの使用方法

(1)毎晩就寝前に患児がアラームをテストし,アラームが作動したら1-2分後には起きるように,シュミレーションします.

(2)「おねしょ」をしてアラームが作動したら,患児がアラームを止め,起きてトイレへ行き,残りの排尿を済ませます.アラームは患児本人が止めます.治療開始直後で,アラームが作動しても患児が覚醒できない場合には,保護者が患児を起こします.この際,患児が完全に覚醒し,夜尿をしたことをしっかり認識することが大切です.

(3)患児は覚醒して排尿を済ませ寝室に戻ったら,自分自身でシーツ,下着,パジャマを取り替えます.シーツの替えや着替えは枕元に用意しておきましょう.センサーについた尿をまず湿った布で,次に乾いた布で拭き取り,再度アラームをセットして眠りにつきます.センサーの手入れも患児が自分で行います.

アラーム療法の注意点,終了の目安

1)夜尿がなかった日や夜尿があっても患児が上手に対応できた場合には,褒めてあげてください.失敗をしたから怒る,ペナルティを与えるのは逆効果です.

(2)14日間以上連続で夜尿が消失するまで,アラーム療法を続けます.これには5-24週(多くは12-16週)要します.

(3)アラーム療法を3カ月行い,完全に夜尿が消失しないけれども夜尿日数が減っている場合には続行します.一方,3カ月行っても全く効果がない場合には中止します.

(4)アラーム療法終了後に再発(=2週間で3回以上の夜尿)した場合には,再度アラーム療法を行います.多くの場合,1回目よりも早い効果が期待できます.

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