72-2

頭を打った!!

乳母車から落ちた,ベッドから落ちた,階段を転げ落ちたなどで,頭を打つことがあります.落下した高さが高いほど,落ちた場所が固いほど,頭への衝撃は大きくなります.

まず診察

診察をして,吐いていない,意識がしっかりしている,手足の動きに異常がない,左右の瞳孔の大きさに差がないことを確認します.神経学的異常がない場合には,まず自宅で様子をみて下さい.

レントゲン,CT,MRI

頭部レントゲンを撮影することがありますが,レントゲンでは大きな骨折線の有無しか分かりません.頭蓋内や脳内の出血,挫傷の有無は,病院に行ってCTやMRIを撮影しないと診断できません.頭蓋内や脳内で小さな血管が切れた場合には,数時間から1週間くらいの時間をかけて血腫などが形成され,症状が出現することがあります.この場合には,頭を打った直後にCTやMRIを撮影しても診断はできません.小さなお子さんの場合には,全身麻酔をかけないとCTやMRIは撮影できません.全身麻酔は呼吸不全などのリスクがあります.頭を打ったお子さん全員に,CTやMRIを撮影するわけにはいかないのです.明らかに頭部外傷がある,神経学的に異常がある,かなり高いところからものすごく固いところに落ちて頭を打った場合には,受傷直後にCTやMRIが必要になることがあります.

☆診察をして神経学的異常がない,頭部レントゲンで異常がない場合にも,100%大丈夫とはその時点では言い切れません.脳の中で少しずつ出血している場合は,症状が出るまでに時間がかかることがあるからです.自宅に帰ってから症状が出てくることがあるので,要注意!! 

自宅で注意すること

(1)頭を打った日は入浴しないほうがよいでしょう.安静にしていてください.

(2)こんな時はすぐ病院へ:
●しだいに顔色が悪くなり,吐き気が強くなる,
●意識がおかしくなり,起そうとしても起きない,
●手足の動きがおかしい(動かない,手足がけいれんする).

(3)ごくまれですが,意識がない状態を眠っているのと間違える場合があります.

(4)頭を打ってから1週間は油断ができません.